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県企業立地推進課 シードコンサルで設計 御所東高校跡地基礎杭撤去土留
2023.1.5 県産業・観光・雇用振興部
奈良県産業・観光・雇用振興部企業立地推進課が12月14日開札(12月22日契約)した一般競争入札「御所東高校跡地土留工詳細設計業務委託第委―1号」はシードコンサルタントが305万円(入札書比較価格379万円)で落札した。他の参加者は近畿技術コンサルタンツ、第一設計監理。
業務場所は御所市南十三。業務概要は御所東高校跡地において、残存する基礎杭を撤去するために必要となる仮設の土留工(切梁式)の詳細設計を行う。土留工は4ヵ所を想定しており、基本構造物として2ヵ所、類似構造物として2ヵ所の設計を行う。土留工詳細設計1式。委託期間3月27日。
同課では、令和3年8月4日着工して4年10月14日竣工した「旧御所東高校除却工事第3―3号」(施工は上村・中川JV)において、多量の湧水や古い杭のため脆く破損している等の理由により撤去できずに地中に残っている基礎杭が97本(1棟20㍍13本、3棟4棟7・5㍍84本)発生した。
今回の業務は、御所東高校跡地において、残存する基礎杭を撤去するために必要となる仮設の土留工(切梁式)の詳細設計を行う。併せて見積徴収及び必要となる資料の作成を行うことを目的としている。4年度内にまとめる詳細設計の結果をもとに対応(5年度での工事発注或いは現状有姿による売却など)を検討するものと見られる。
御所東高校跡地を含む御所市大字出屋敷、北十三及び南十三では、(仮称)御所IC工業団地の開発を計画。用途地域は工業系用途地域。開発面積は約12㌶(旧御所東高校跡地約2㌶と用地買収地約10㌶)で、うち約8㌶を企業に分譲する(4年度下期に企業募集予定)。分譲最小面積約8000平方㍍。分譲時期は6年度以降(予定)で、土地価格は未定(周辺相場及び立地意向企業募集の意向に基づくインフラ整備を踏まえて企業募集までに確定する)。誘致するのは「高い雇用創出効果」「既存の県内企業との取引拡大」「県内に永く定着する」等の地域経済への波及効果が期待できる企業。
当該産業集積地への企業のニーズを事前に把握するため、企業募集に先立ち「立地意向企業募集」を12月28日まで実施した。立地意向企業募集申込後の流れは▽立地意向企業登録▽事業計画の調査(同団地との適合性や事業計画の実現性等)▽企業募集=立地意向企業の意向を参考に各種条件を具体化した事業計画に基づいて改めて「企業募集」を実施する予定。
当該地は、中南和地域の各地から通勤できる場所に位置し、京奈和自動車道「御所インターチェンジ」に近接する抜群の立地条件を生かした産業団地の整備を計画している。プロジェクトは▽中南和地域からの通勤圏内にある御所IC周辺に産業用地を造成して一定規模の企業を県外から誘致し、産業振興の強化と安定した就業の場を確保▽中南和で自立的な地域経済構造を創るモデル的なまちづくり事業により若年層を中心とした人口流出の阻止・UIターンを促進―することを目的としている。概算事業費は約65億円で、うち半分程度は国の交付金と民間企業への売却収入を見込んでいる。
現在、県が直接土地取得及び造成して分譲する「(仮称)御所IC工業団地」の第1期募集開始に先駆け、工業団地のPR業務委託を公募型プロポーザルにより東京商工リサーチ奈良支店に委託して実施している。
この業務は、県外企業8000社以上に対し、当該工業団地を始めとする県の企業誘致に係る取組みや優位性等をPRすることで新たな関係を構築し、より一層の企業誘致を図るもの。委託期間3月24日。 (吹上)