奈良県県土マネジメント部建設業・契約管理課は、県内の建設産業の振興に関する施策について▽奈良県きらぼし建設企業応援制度▽建設業ＤＸ機器導入支援補助金▽建設業の魅力発信―の県の新たな取組みを行うことにしている。
　建設業は、地域の経済や雇用を支え、災害時には最前線で地域の安全・安心の確保を担う「地域の守り手」として重要な役割を果している。しかし、担い手の確保や生産性の向上などの課題に直面している状況であることから、高齢化や離職率が高い状況等も踏まえつつ、次の３施策を講じることとしたもの。
　すでに奈良県きらぼし建設企業応援制度と建設業ＤＸ機器導入支援補助金については、１１月３０日に中和土木事務所で説明会を開催済。担当は公共工事契約管理係（電話０７４２―２７―７４２５）、建設産業振興係（電話０７４２―２７―５４２９）。それぞれの詳細は次の通り。
　【奈良県きらぼし建設企業応援制度】
　１２月１日から随時受付を行っており、初回認定は５年２月１日（５年１月１６日までの申請分）。「ｅ古都なら」または郵送で申請。
　対象となる企業は建設業許可を有し建設業を営む（法人・個人を問わない）、県内に本店があること。４つの分野①働き方改革②社会貢献③品質確保④災害対応―において、次の対象項目のうちいずれか５項目以上の取組みをしていれば「奈良県きらぼし建設企業」として認定し、県のホームページで公表することにより、当該企業で働く人のモチベーションの向上や担い手確保を支援する。
　▽働き方改革～従業員の士気向上、新規雇用を促進＝①奈良県社員・シャイン職場づくり推進企業の登録②女性活躍に係る取組み③子育て支援に係る取組み④所定外労働時間を削減する制度の導入⑤建設キャリアアップシステム（ＣＣＵＳ）の事業者登録⑥インターンシップまたは現場見学会の実施。
　▽社会貢献～社会的要請への取組みを見える化＝①障害者職場実習の受入実績②障害者就労施設等への物品調達・業務委託等の発注実績③保護観察の対象者または更生緊急保護の対象者の雇用について協力する雇用主としての登録④人権啓発に関する研修の受講⑤環境マネジメントシステム（ＩＳＯ１４００１、エコアクション２１、ＫＥＳ、エコステージのいずれか）の登録または認証。
　▽品質確保～技術を磨きより良い施工＝①ＣＰＤＳ・建築士会ＣＰＤの利用②土木施工管理技士等の新規資格取得③ＩＳＯ９００１の登録。
　▽災害対応～地域の守り手として活躍＝①災害等緊急時に即時に対応できる建設機械の保有またはリース②緊急維持（小規模維持修繕）業務・雪寒対策業務の契約締結。
　【建設業ＤＸ機器導入支援補助金】
　建設業の課題である生産性の向上・働き方改革・担い手の確保に資するため、県内の建設業者に対し、ＤＸ機器等の購入について補助金を交付する。５年１月５日までに「ｅ古都なら」または郵送・持参で申請。購入に係る費用の１／２以内（上限５０万円、予算額２０００万円）を補助。
　対象事業者は県の建設工事等入札参加資格において「土木１式工事」の資格を有する県内本店の建設業者（但しＡ１グループを除く）。補助対象機器の区分（リース及び中古品を除く）は①電子小黒板②ドローン(無人航空機・模型航空機)③自動追尾型トータルステーション④受発注者間情報共有システム(ＡＳＰ)⑤電子納品支援ソフト⑥遠隔臨場に使用する機器等。
　【建設業の魅力発信】
　建設業に興味を持ってもらえるような動画の配信、官民一体の建設業就職フェアの開催。