一般記事
県豊かな食と農の振興課 NAFIC附属セミナーハウスオープン記念イベント
2022.9.9 県食と農の振興部
「食」と「農」の情報発信拠点
宿泊施設を兼ねたゲストハウスを整備
奈良県食と農の振興部豊かな食と農の振興課が進めていた、「なら食と農の魅力創造国際大学校(NAFIC)附属セミナーハウス」の建設が完了し、3日にオープン記念イベントを開催した。
NAFIC附属セミナーハウスは、フードクリエイティブ学科のある安倍学舎南側の高台に建てられた施設で、敷地面積1万1700平方㍍、セミナー棟S造2階建、延床面積約1472・86平方㍍。シェアルーム棟S造3階建、延床面積約1399.58平方㍍。渡り廊下棟S造2階建、延床面積約43.40平方㍍の規模。設計は福本設計、施工は淺沼・中和・中尾JV(建築工事)、博電・開発JV(機械設備工事)、和田・竹村JV(電気設備工事)がそれぞれ担当し3月16日に竣工した。その後、外構工事などの周辺整備を行い3日にグランドオープンを迎えた。
学生寮(シェアハウス)として使用されるほか、臨時講師や国際会議等での来訪者を招き入れるゲストハウスは、「ホテル奈良さくらいの郷」として一般来訪者も宿泊可能な施設となっている。
また、〝食と農の情報発信.の役割も担い、セミナールームを使用した、「奈良県の食と農」に関する講義やセミナーの開催、県産食材を使った料理教室などが企画されている。ゲストハウス内は県内の工房で作成した家具などの調度品を配置。それぞれの工房の情報を紹介するなど、ショールーム的な要素も持ち合わせている。館内にはカフェレストランや調理実習室があり、安倍学舎内のオーベルジュと合わせ、教育や食のもてなしの機能を充実させた。
オープニングイベントでは、「パティスリーベックシュクレ」のシェフパティシエ福田純広氏による料理教室や、音楽ライブが行われた。料理教室では、子供らが夢中になってケーキ作りを楽しんでいた。
イベントの最後は、月刊「専門料理」編集長をはじめ多くの書籍編集部長を歴任した齋藤壽氏や、奈良市出身で「めしあがれボナ・ペティ」のオーナーシェフ大西佳則氏、明日香村で農薬や化学肥料等を使わない自然農法の「たるたる自然農園」を運営する樽井一樹氏の3人によるトークセッションが行われた。自らの経験を交えながら料理の歴史や進歩、自然農法などを語る3人のトークに来場者たちは聞き入っていた。
同課は、「学校の付属施設にとどまらず、県と民間がしっかりジョイントして、周辺の交流人口を増やしてゆく拠点とし、県南部へ人の流れをつくる事をテーマに情報を発信し、認知度を高めていきたい」として、官、民、それぞれの強みを活かした運営を進めてゆく方針で、県南東部への観光の窓口として地域活性化への期待が高まる。