一般記事

県公園緑地課 まほろば健康パーク機能強化 長大がアドバイザーに 5年度内に事業者を選定へ

2022.6.30 県地域デザイン推進局

 奈良県県土マネジメント部地域デザイン推進局公園緑地課は、「まほろば健康パーク機能強化アドバイザリー業務委託 (まほろば健康パーク機能強化検討事業(都づくり))第114―委―1号」の公募型プロポーザルについて、長大奈良事務所を受託者に特定した。すでに機能強化のための都市公園の区域決定を済ませている。
プロポーザルには3者が参加表明書を提出、うち1者が辞退して2者からの技術提案書をヒアリングによる審査を行って長大が最高得点者となったもの。令和4年度に事業者募集のための書類を作成し、5年度に事業者選定を実施する。
 業務場所は大和郡山市宮堂町及び額田部南町、川西町下永。業務概要は①実施方針の作成②特定事業の選定支援③募集書類の作成④募集書類に対する質疑への回答書の作成⑤事業者提案の審査支援⑥事業者選定委員会の運営支援⑦契約締結に係る支援⑧現SPCとの契約変更に係る支援。委託期間6年3月25日。業務量の目安は3749万9000円込(4年度2800万円込、5年度949万9000円込)が限度。担当は都市公園係(電 話0742―27―8069)。
 まほろば健康パークは、都市公園(運動公園)として昭和49年に「浄化センター公園」の名称で都市計画決定し、テニスコートやファミリープール及び野球場等の施設整備の後、59年に全面開園した。 その後、平成20年には奈良県営プールの老朽化に伴って22年~26年にかけて、事業手法として県内初のPFI方式を導入した「新県営プール施設等整備運営事業」として民間事業者のノウハウを活用した一体的な再整備を実施した。その開園から8年が経過し、年間約32万人(スイムピア奈良の有料施設約22万人)の利用がある人気の公園となっている。一方、奈良県における近年のスポーツ・健康増進に関する動向を見ると、奈良県スポーツ推進計画(平成30年3月)に、運動する子どもとしない子どもの二極化が見られること等が課題として挙げられている。
こうした課題に対応する観点から公園に隣接する奈良県浄化センターの敷地を活用し、乳幼児から遊びや運動・スポーツに触れ、基礎体力の向上や健全な心身の発達に繋がる環境の整備を図ることについて公園の機能強化として位置付けることとし、30年度には約10・8㌶の機能強化区域において基本構想を策定した。
さらに昨年度は基本計画を策定するとともに、民間事業者に対するサウンディング型市場調査を実施し、当該事業に対する参入意欲を把握するとともに事業手法を検討した。
今回の業務は、過年度までの成果を踏まえ、民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律(PFI法)の規定に基づき、PFI事業に伴う実施方針の公表から事業者選定と契約の締結までに必要となる各種資料の作成及び支援を目的としたアドバイザリー業務を実施する。打合せ協議は業務着手時・中間10回・業務完了時の計12回。業務内容は次の通り。
 【実施方針の作成(4年度)】
 ▽実施方針の作成=まほろば健康パーク機能強化民間活力導入可能性調査業務等を踏まえ、PFI事業として実施するための事業概要と事業スケジュール及び応募者の参加資格要件等を整理し、PFI法第5条に規定される実施方針を作成する。また、要求水準書(案)についても作成する。
 ▽実施方針等の公表に係る支援=実施方針及び要求水準書(案)を公表するに当たりPFI法を始めとする各種法令を踏まえて支援を行う。
 ▽実施方針等に対する質疑への対応、回答書の作成=公表した実施方針及び要求水準書(案)に対して民間事業者から提出された質問及び意見を整理し、質問に対する回答書を作成する。
 【特定事業の選定支援(4年度)】
 ▽概算事業費の精査=まほろば健康パーク機能強化民間活力導入可能性調査業務における概算事業費について実施方針及び要求水準書(案)への意見や発注者の意向を踏まえ、精査及び再算定を10月までに行う。
 ▽VFMの精査=まほろば健康パーク機能強化民間活力導入可能性調査業務におけるVFM算出結果について実施方針等を踏まえて算定条件と算定過程を精査し、VFMの再算定を行う。
 ▽特定事業の選定(案)の作成=VFMの精査を踏まえて当該事業を特定事業として選定する理由を整理し、PFI法第7条に基づく特定事業の選定に関する公表文書案を作成する。
 【募集書類の作成(4年度)】
 ▽入札説明書の作成=事業者を募集する入札手続について事業概要と事業スケジュール及び応募者の参加資格要件・提案書の作成要領等を整理し、入札説明書を作成する。
 ▽要求水準書の作成=整備する施設等についての設計及び建設に係る要求水準及び供用開始後の維持管理及び運営に係る要求水準等について、民間事業者の創意工夫の発揮を意図した性能発注の視点に留意して検討を行い、要求水準書を作成する。
 ▽落札者決定基準の作成=事業者の選定方法の検討を行うとともに、選定を行うに当たり審査を実施するための審査項目と審査項目ごとの評価の視点・配点及び審査方法等を検討し、落札者決定基準を作成する。
 ▽応募者提案様式(様式集)の作成=参加資格の確認に関する提出書類並びに事業者の提案書の様式について必要な記載事項等を整理し、様式集を作成する。
 ▽契約書類の作成=選定された事業者が設立する特別目的会社(SPC)の設立や出資などに関する条件と事業契約締結までの手続等を検討し、基本契約書(案)を作成する。併せて実施方針のリスク分担表並びに実施方針に対する民間事業者からの質問や意見などを踏まえ、民間事業者の履行内容とサービス購入料支払いや契約の終了及び債務負担履行と法令変更及び不可抗力発生時の取扱い等を検討し、事業契約書(案)を作成する。
 【募集書類に対する質疑への対応、回答書の作成(5年度)】
 公募開始時に公表した資料(入札説明書、要求水準書、落札者決定基準、様式集、基本協定書案、事業契約書案等)に関し、民間事業者から提出された質問を整理し、関係課等の意向を踏まえて当該質問に対する回答書案を作成する。また、必要に応じて事業者との対話を実施し、その開催支援及び対話内容の取りまとめなどを行う。合わせて入札説明書等の修正を行う。
 【事業者提案の審査支援(5年度)】
 ▽提案書の整理及び審査支援資料の作成=応募者から提出された提案書の審査を支援するための審査補助資料を作成する。また、事業者選定委員会における審査結果を踏まえて審査講評の作成を支援する。
 ▽事業者提案に基づくVFMの算定=選定された事業者の提案内容を踏まえて事業者提案に基づくVFM算定を行い、審査結果に係る公表資料を作成する。
 【事業者選定委員会の運営支援(4年度~5年度)】
 事業者選定委員会の運営について適切なアドバイスを行うとともに①選定委員会の外部学識経験者等の委員選定②選定委員会資料の作成③選定委員会の運営(必要資料の作成・提出、委員からの質疑への対応、応募者ヒアリン グ対応、議事録の作成等)―に関する業務を支援する。事業者選定委員会は5回程度を想定 している。なお、選定委員会の会場費は本業務に含む。
 【契約締結に係る支援(5年度)】
 ▽契約等の締結に係る支援(質疑への対応等)=選定された事業者との契約締結(5年12月)に向けて事業契約書(案)についての課題を整理し、契約締結に関する支援を行う。
 ▽弁護士による支援=事業契約書(案)の作成や選定された事業者との契約締結に当たり、専門的な助言を受けるためにPFI事業の経験を有する弁護士の協力を得て必要となる支援を行う。
 【現SPCとの契約変更に係る支援(4年度~5年度)】
 平成23年8月22日付で県と現在の公園区域の維持管理及び運営を行っている奈良新県営プールPFI株式会社(SPC)との間で締結した新県営プール施設等整備運営事業の事業契約書について当該事業の実施に伴って生じる契約変更に係る支援を行う。(吹上)

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