一般記事
県測量設計業協会 令和4年度「測量の日」測量体験学習
2022.6.28 団体
楽しみながら測量に理解を
3年ぶりに榛原東小学校で開催
奈良県測量設計業協会(手塚明宏会長)は23日午前、令和4年度「測量の日」測量体験学習を宇陀市立榛原東小学校(山田知治校長)
で行った。
測量体験学習は、次世代を担う子供たちに、測量の意義や重要性に対する理解と関心を高めてもらおうと、県内の小学校を対象に、6月3日の「測量の日」に合わせて毎年この時期に行われてきたが、コロナウイルス感染症流行の影響で開催を見合わせており、3年ぶりの開催となった。
当日、同校の5・6年生の生徒約40人が体験学習に参加。午前9時に体育館で開会された。手塚会長は、伊能忠敬を取り上げ「補足などの測量を体験し、令和の伊能忠敬になっていただきたい」と挨拶。奈良県県土マネジメント部の小松順宇陀土木事務所所長は、「測量というものがなければ、道も学校の建物も、橋やトンネルも作れない。測量は一番はじめの基本的な仕事である」と、測量の重要性を述べ、「今日は普段体験できない測量を楽しんでください」と生徒たちに促し、同校の谷聡教頭は「測量の技術や仕事が社会にどういう風に役に立っているのか、毎日の学習が今日教えてもらうことと、どうつながって活かされているかを学んでほしい」と挨拶。その後、国土地理院近畿地方測量部の清水乙彦次長の『測量のやくわり』をテーマに講演が行われ、測量作業からどのように地図を作るか、また測量の結果が活用された地図の種類などを説明。生徒たちは、自分たちの町の変遷が分かる空中写真や、自分の体験などを交えた清水次長の説明に食い入るように聞き入っていた。
講演終了後、場所をグラウンドに移し体験学習を開始。生徒たちは▽歩測コーナー(30㍍の直線を歩測で測定後、各自一歩の長さを認識)▽距離コーナー(ボールを投げてその距離を歩測したものと、光波測定儀で正確に測定したものと比較)で基本的なデータを取ったあと、そのデータを活用し、グループに分かれて、会員の指導のもと▽高さトランシットコーナー(校舎等の高さを目測後、光波測定儀で観測した数値と比較)▽高さレベルコーナー(レベルを用いて運動場等の高さを観測し児童の目測した数値と比較)▽GPSコーナー(地上から遥か2万㌔の人工衛星を使用し児童の身長を測定)▽レーザースキャナーコーナー(レーザースキャナーで実際に児童を撮影し体感)▽大仏様コーナー(測量機器を使用し正確な実物大の大仏様を描き大仏様の大きさを実感)の各コーナーを、体験した。
また、体験学習の途中、金剛一智宇陀市長が駆けつけ、児童代表、手塚会長、小松所長らと共に、校庭にて学校の位置標柱の除幕式を行った。
全体験終了後、ドローンのデモンストレーションと、記念撮影を行い全員が校庭に描いた大仏様の周囲に集合し万歳をして喜び合った。