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県と山添村 「基本協定」を締結 西豊地区のまちづくりで 旧西豊小学校の拠点への活用や フォレストパーク神野山の整備
2022.3.1 山添村
奈良県と山添村は、西豊地区のまちづくりに係る取組みに関して基本協定を締結しました。この協定は「奈良県と山添村とのまちづくりに関する包括協定書」第3条に定める当該地区のまちづくりにおいて、県及び山添村が連携・協力して取り組むことにより当該地区の持続的発展及び活性化を図ることを目的とする。
今回まとめた「西豊地区まちづくり基本構想」では、旧西豊小学校の交流拠点化としてオフィスや宿泊施設としての整備、フォレストパーク神野山周辺における宿泊施設の整備などのプロジェクトイメージを描いている。
対象区域は伏拝・助命・箕輪・大塩・堂前の5大字及び予定する事業に伴う拡張エリア。望む10年後の地域の姿から「ツツジと笑顔が咲きほこるまちづくり」をコンセプトに設定し▽豊かな資源を活用する▽豊かな暮らしを守り育む▽資源を活かし暮らしを育む環境整備―をまちづくりの基本方針としており、次の取組みと実施する。
〈豊かな資源を活用する〉
▽ツツジを活かす=①現存のツツジの手入れと新たな植栽②散策路(歩道)の整備。
▽ヒツジを活かす=①めえめえ牧場の活性化②羊肉活用事業の推進③羊の草刈り隊派遣事業の推進。
▽資源を活用した交流や産業の活性化=ツツジ・羊・星空や農を活用した①交流の拡大②特産品づくり。
〈豊かな暮らしを守り育む〉
▽誰もが暮らしやすい生活環境づくり=①企業等との連携・協働による移動や買い物等の支援②地域で課題を解決する仕組みづくり。
▽U/J/Iターンの受入環境づくり=①役場(窓口)と地域の連携②補助・支援の仕組みづくり。
▽時代に合った地域コミュニティの構築=①地域のルールの明文化②地域コミュニティの拠点としての旧西豊小学校の活用。
〈資源を活かし暮らしを育む環境整備〉
▽旧西豊小学校の整備=①地域コミュニティや事業の拠点としての整備②オフィスや宿泊施設としての整備。
▽フォレストパーク神野山の整備=①乗合カートが走行可能な神野山周回ルートの整備②神野山周辺における宿泊施設の整備。
▽交流と暮らしを支えるインフラ整備=①名阪国道神野口IC及び県道奈良名張線から西豊地区へのアクセス向上②二次交通の確保(コミュニティバスの創設)。
基本構想に基づく具体的なプロジェクトイメージ(実際の事業内容は4年度に予定している基本計画策定段階で精査して確定する)は次の通り。
【ツツジの咲きほこる神野山づくり】
地区のシンボル神野山を葛城山と並ぶ県を代表するツツジの名所として整備し、葛城山との連携による広域的な交流の拡大と、その景観を持続的に維持する仕組みづくりを進める。車椅子でも散策可能な観賞路の整備、現在の3倍のツツジの植栽など。
【羊まるごと活用プロジェクト】
交流拡大と新たな産業・雇用の創出及び地域ブランディングを目的にめえめえ牧場の活性化・羊肉活用事業(希少な国産羊の食肉化等)・羊の草刈り隊派遣事業を推進する。
【神野山周回ルート整備】
ツツジ・羊・星空等の地域資源を活用した交流拡大を進めるために神野山に周回ルート(旧西豊小学校〈西豊館〉~カフェレストラン「映山紅」・生産物直売所「みどり屋」・森林科学館~鍋倉渓~めえめえ牧場~神野山山頂)を整備し、環境負荷の少ない電動カートを導入する。
【神野山周辺における宿泊施設の整備】
ツツジ・羊・星空等の地域資源を活用した交流拡大を進めるとともに、来訪者の滞在時間延長による経済効果拡大のために宿泊施設を整備する。
【旧西豊小学校の交流拠点化】
旧西豊小学校にオフィス機能と宿泊機能を持たせ、地域住民だけでなく、村外からの利用も可能な交流拠点として整備する。帝塚山大学居住空間デザイン学科生によるイメージでは1階が交流フロア(コミュニティカフェ、展示スペース、図書室等)、2階がオフィスフロア(シェアオフィス、ビジネスセンター、スタジオ等)、3階が宿泊フロア(宿泊室、交流スペース、シャワー室等)。
【暮らしのサポート事業】
企業と地域及び役場の連携により暮らしのなかで生じる「困りごと」等をサポートする事業を立ち上げ、誰もが暮らしやすい環境づくりを進める。
【地域シェアリングプロジェクト】
住民が所有する農機具やトラック・自家用車等を有償で貸借できる仕組みを構築し、頻繁に使用しない車両等の保有負担を軽減する。
【コミュニティバスの創設】
奈良交通バス北野バス停から神野山や旧西豊小学校へのコミュニティバス路線を新設し、既存のバス路線と合わせて来訪者の二次交通と地域住民の移動手段を確保する。
【移住~定着しやすい環境づくり】
地域の暮らしに必要な情報を誰もがわかりやすいようにマニュアル化するとともに、役場と地域の連携により移住~定着しやすい環境を構築する。