一般記事
両岸で護岸予備設計 大和川河川改修未設計区間 三輪川・纏向川の合流点下流 ~三輪大橋下流付近500㍍
2025.10.24 県中和土木事務所
奈良県中和土木事務所は、大和川河川改修における未設計区間について来秋にかけて護岸予備設計(両岸)を行う。また、河川改修に伴う既設工作物(橋梁、落差工、井堰)の改変等の適否を確認するとともに、三輪川・纏向川の合流による本川水位への影響確認及び支川合流形状の検討を行う。
一般競争入札「大和川護岸予備設計業務委託(特定都市河川(河川改修))第1―2―委―2号」を11月10日に開札して業務を委託する。業務場所は桜井市大泉他。業務は護岸予備設計500㍍、落差工概略設計1式、井堰概略設計1式。委託期間8年11月30日。予定価格3539万8000円込、調査基準価格2841万3000円込。県庁の担当は県土マネジメント部河川整備課河川整備係(電話0742―27―7469)。業務内容は次の通り。
【護岸予備設計】
大和川に流入する三輪川と纏向川の合流点下流(№85付近)から三輪大橋下流付近までにおいて護岸予備設計を行う(L500㍍)。全体計画に基づいて計画対象流量を安全に流下できる河道縦横断計画を検討するとともに、既設工作物に対する影響を検討し、改変等の改修範囲を設定する。また、支川合流の影響についても本川水位への影響を確認するとともに支川合流の形状についても検討する。
▽設計計画=業務計画書を作成する。
▽現地踏査=現況施設の状況、予定地周辺の河川の状況、地形、地質、近接構造物及び土地利用状況・河川の利用形態等を把握し、合わせて工事用道路、仮排水路、施工ヤード等の施工の観点から現地状況を把握し、整理するものとする。
▽基本事項の検討=①河川改修範囲の検討(検討区間には横断工作物として打合橋とうちあい橋及び落差工と大泉井堰が位置している。計画対象流量を安全に流下させるためにこれら横断工作物の改修が必要かどうか検討して改修範囲を確定する)②支川合流の形状検討(三輪川と纏向川の支川合流部において計画対象流量を安全に流下させるために計画平面形状、計画高水位、計画縦断形状、計画横断形状を定める)③基礎検討④法覆工の検討⑤基礎工法検討(一般地盤の場合と軟弱地盤の場合)⑥関連構造物の検討として小規模施設(管渠、用排水施設等)及び取付道路等の背景と現状等を調べて改修方針を立てる。
▽図面作成=①平面図②縦断図縦断図③標準構造図④標準横断図(代表タイプまたは地形の変化の大きく異なる断面を選定)⑤小規模構造図(代表的な地点の改築一般図を1ヵ所)を作成
▽概概算工事費算定。
▽総合評価=選定された基本ケース(6ケース程度)について安全性・経済性・施工性及び環境等を総合的に評価し、技術面から優劣を検討し、最適の護岸タイプを提案する。
▽照査。
▽関係機関協議資料作成=利水者協議や地元協議。
▽報告書作成。
【落差工の検討】
打合橋上流に位置する既設落差工について本川の縦横断計画を踏まえ条件整理や形式検討、水理設計、配置検討等を行い、検討結果を基に概略設計図を作成する。
【井堰の検討】
うちあい橋上流に位置する既設井堰(大泉井堰)について本川の縦横断計画を踏まえ、当該井堰は2地区が用水を取水していることから各地区との調整や取水口を考慮して条件整理や配置、改築等の検討を行う。また、取水量についても検討する。なお、各利水者との協議に必要な資料と、基本事項の検討結果を基にした概略設計図を作成する。
