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都市再生機構 基本方針書を作成 中登美第三団地環境整備 ハード・ソフト最適化で魅力向上 団地屋外空間と公共空間等の整備

2025.8.19 独立行政法人

 独立行政法人都市再生機構西日本支社は、中登美第三団地において今後の団地環境整備設計の指針となるよう、屋外整備メニューとめざす将来像及びデザインのトーン&マナーを整理した団地環境整備における基本方針書を作成する。
中登美第三団地では、団地魅力向上施策としてコミュニティ醸成とそれに資するイベントの実施などのソフト施策に重点を置いて取り組んでいる。団地の改修に当たっては今ある団地内の資源・魅力を最大限活かしながら、ソフト施策の効果の最大化及びハードとソフトの最適化による団地の更なる魅力向上を図ることとしている。
一般競争入札「07―中登美第三団地環境整備基本検討業務」を10月7日に開札して業務を委託する。業務は屋外空間の現況調査・分析、団地環境整備基本方針の検討、団地環境整備基本方針書の作成、有識者ヒアリング。委託期間8年6月12日。担当は技術監理部企画第1課(電話06―4799―1112)。業務内容は次の通り。
【屋外空間の現況調査・分析】
屋外空間(住棟周り、道路、歩行者専用道路、施設街区、公園21ヵ所等)を対象に、周辺地域を含めた屋外における景観と動線及び利用特性の調査・分析を行う。但し調査計画立案に当たって図に示す本団地における実施予定事業を参考にする①対象団地及び周辺地域における景観特性の調査②主要な屋外空間における利用状況(空間の使われ方)及び動線に関する調査③ 「重点エリア」(施設街区、主要な団地入口付近、歩行者専用通路等の3エリア程度)の設定及び特性の分析。
屋外空間の利用実態と利用意向及び今後の在り方等について把握するため、団地居住者・団地管理者・利用者・活動団体等へのヒアリング調査等を行う①団地居住者等を対象とした屋外空間に関するアンケート調査の実施②団地居住者・利用者等を対象とした屋外空間利用に関する意向把握のためのワークショップまたはヒアリング調査等の実施。
団地の特徴及び問題点を勘案したうえで、今後の屋外改修の参考となる団地屋外空間及び公共空間等の整備プロセスに係る事例の調査・分析を行う①景観資源、地域資源等を活かしたものでかつ改修整備のプロセスにおいて住民・利用者等の意向を採り入れる形で行われた屋外改修事例を3事例程度(例としてウォーカブル空間、都市農園、シニア層の活動を意識した屋外、施設街区活性化)抽出する。屋外空間の規模及び設備等の整備状況のほか意向把握のプロセス・手法と利用のスキーム・管理運営体制等についても調査を行う(例として移動支援カート、オンデマンドバス、健康器具系施設)②団地(住宅棟、施設街区等)の特徴及び問題点についての調査結果を踏まえたうえで、ハード面及びソフト面から団地の価値向上を図るための手法等についての分析を行う③以上の調査についてこの団地への導入に当たってのメリット・デメリットと課題及び概算金額を比較検討が可能なよう取りまとめる。
【団地環境整備基本方針の検討】
屋外空間の現況調査・分析に基づいて屋外空間のコンセプト及び整備方針(全体、エリア別)の検討を行う①別途履行中業務で検討中の「中登美第三団地景観デザインガイドライン」及び団地居住者等へのヒアリングを踏まえた屋外空間全体のコンセプト及び整備方針の設定②想定されるソフト施策に基づく「重点エリア」における整備方針の設定(パターン・ランゲージの手法を用いた場所別の方針検討を想定)。
「重点エリア」における要素別の整備方針の検討を行う。但し管理に係る負担を考慮する①植栽、サインと照明やファニチャー類など屋外空間全体に係る項目別の整備方針の設定(具体的な設計やメーカー品番ではなくイメージなどで整備方針を伝えるもの)②外壁色彩計画及び団地再生事業の計画と馴染むような屋外デザイントーン&マナーの整理③ハ 団地内回遊動線と滞在拠点創出等に向けた整備メニューの検討④設計時点で精査すべき課題の整理。
「重点エリア」におけるハード整備後のソフト面の取組みと連携・協働しためざすべき将来像(パース等)を作成する。
他団地への横展開に当たり改修に際して検討・留意すべき点と整備プロセス・メニュー及び優先度等について整理する(この業務における検討過程のフローチャートのようなイメージ)。
【団地環境整備基本方針書の作成】
中登美第三団地の「景観デザインガイドライン」及び「色彩計画書」を参考に以上の内容をとりまとめた基本設計に繋がる方向性を示した団地環境整備基本方針書を作成する。
【有識者ヒアリング】
業務全体を通じて有識者へのヒアリング調査を3回程度行う(有識者への謝礼の支払いも含む)。なお有識者の選定に当たっては機構担当者と協議すること。

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