一般記事

奈良土木遅瀬(へ)斜面対策工事

2023.8.3 県奈良土木事務所

急傾斜地崩壊警戒区域を整備
L29㍍・L39㍍の2ヵ所を予定

 奈良県奈良土木事務所は、「遅瀬(へ)斜面対策工事」を予定しており、発注の準備を進めている。
 山辺郡山添村遅瀬は、奈良県北東部の三重県との県境に位置しており、遅瀬川が名張川に合流する「五月橋」の西側の地域で、両河川によって山地が削り取られた、急峻な地形の多いエリアとなっている。そのため土砂災害警戒区域等の災害の危険性が懸念されている箇所も多く、同事務所は、遅瀬地内をいくつかの地区に分けて整備を進めている。
 今年度、整備を予定しているのは、「遅瀬(へ)地区」、中南寺跡公民館付近の遅瀬川右岸側の斜面で、「山添村遅瀬(017)急傾斜地崩壊警戒区域・特別警戒区域」として土砂災害警戒区域に指定されている。
 区域内の2ヵ所で整備を行う方向で準備を進めており、第2四半期中に、工事延長29㍍、法枠工183平方㍍、鉄筋挿入工39本、工期約4ヵ月。第3四半期に、工事延長39㍍、崩壊土砂防止網工39㍍、工期約8ヵ月の発注を予定している。
 昨今の温暖化の影響を受けた気象災害の頻発化、激甚化は大きな問題となっており、7月上旬では、九州北部を中心に、豪雨による多くの被害を出している。また県内でも6月2日から3日にかけての線状降水帯による豪雨で、住家全壊1棟、半壊1棟、床上浸水4棟、床下浸水41棟、一部損壊6棟、史跡被害1ヵ所、避難指示等の対象者等【警戒レベル4】避難指示1世帯2名という被害(6月5日14時、県発表)がでている。県内では、まだ多くの土砂災害警戒区域等の対策が必要な箇所が多く残されており、早急な対応が望まれている。同事務所でも、同整備を始めとして、順次整備を推進し、警戒区域等の危険性排除、生活の安全確保に努めている。

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