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南部防災拠点の先行整備 県の令和7年度当初予算案 西和医療C移転で設計

2025.2.25 県総務部

奈良県の令和7年度当初予算案は総額9033億2000万円で6年度予算額と比べ2・3%減。内訳は一般会計5636億5700万円(3・6%増)、特別会計3188億9800万円(6・8%減)、奈良県流域下水道事業会計207億6500万円(6・0%増)。純計では8058億7700万円で1・1%増となった。また、2月一般会計補正予算案は127億8120万7000円を計上した。
 主要な一般財源(県税等や地方交付税・臨時財政対策債の合計)は129億円の増。地方交付税は1757億円で6年度より27億円(1・5%)減少(6年度当初予算には臨時財政対策債を含む)、財政調整基金取崩し20億円、県債525億円で6年度より130億円(32・9%)増加したものの、県債残高は7年度末見込 8746億円で6年度末見込の8831億円より84億円減少し、交付税措置のない県債残高と県税収入額との比率は7年度2・6倍(6年度2.7倍)。
 普通建設事業費は877億800万円(対前年度比0・6%増)を計上。県民生活や経済活動の基盤となる道路整備の加速化や防災・減災対策等を推進するとして、京奈和自動車道の早期全線開通、骨格幹線道路ネットワークの形成、紀伊半島アンカールートの整備促進、(仮称)奈良インターチェンジ周辺整備、水害・土砂災害・地震等に備えるための防災・減災対策、インフラ老朽化対策、ならの道リフレッシュプロジェクト(舗装)、消防防災ヘリコプターの更新、防災行政通信ネットワークの再整備など。また、文化会館の再整備(36億7300万円増額)、大和平野中央構想の推進に向けた事業用地の取得(13億7500万円増額)、県立高校トイレピッカピカ5ヵ年計画の推進(8億4400万円増額)した。
 投資的経費892億円で6年度より109億円(13・9%)増。重点的に取り組む建設関係の施策は次の通り(▼は新規)。
【県民や事業者の安心と暮らしへの責任】
▽大規模災害発生時の応急対策を強化(1億3100万円、債務負担行為3000万円)=①新規に南海トラフ地震等の大規模災害時に応援部隊や支援物資等を迅速かつ円滑に受け入れるため南部中核拠点の整備を推進。7年度に先行整備を予定②広域防災拠点の運用について具体的な検討や訓練を実施。
▽消防学校の移転整備(1000万円)=移転先を旧高田東高等学校から南部中核拠点に変更、消防学校教育の充実に向けて消防学校の機能強化に係る検討・調査を実施。
▽西和医療センターの移転整備(2億5900万円)=4階建て程度(屋上ヘリポート、免震構造)で延床面積2万7000平方㍍程度(300床)。13年頃の移転開院をめざして①JR法隆寺駅南側地区への移転建替に向けて設計に着手(1億600万円)。道路交差点設計、新規に造成設計と建築設計②用地取得に向けた関連手続きを実施(1億5400万円)で用地取得に向けた補償調査、不動産鑑定調査等と関係機関との協議等を実施。
【奈良県の子ども、若者の未来への責任】
▽ぬくもりあふれる公園プロジェクト(2億6200万円)=全すべての世代にやさしい公園機能を拡充するため県営都市公園の施設・設備の設計・整備を実施。
▽まほろば健康パーク(9500万円、8年度~9年度債務負担行為3500万円)=すべての人が利用できるインクルーシブな公園へ機能を強化するため基本設計等を実施。
▽県立高校トイレ環境改善(11億2000万円、8年度債務負担行為25億9000万円)=令和7年度は10校で洋式化・乾式化の工事を実施。
【豊かで活力ある奈良県を創る責任】
▽脱炭素・水素社会の実現(40億5000万円、2月補正3億6800万円)。
▽用地確保と先進的なグリーン化(7億7500万円、8年度~10年度債務負担行為20億3900万円)=京奈和自動車道御所IC周辺に工業団地を整備など。
▽大和平野中央の県有地の活用(28億9100万円、8年度~9年度債務負担行為1億4900万円)=磯城郡3町における県有地を活用したまちづくりで川西町・三宅町では事業用地に係る調査及び計画策定と事業用地の取得及び管理、田原本町では新運転免許センター整備に係る造成設計等と仮称新第二庁舎整備調査検討業務。
▽中央卸売市場再整備推進事業(3億4200万円、8年度~15年度債務負担行為346億8500万円)=市場エリアの整備事業者募集・選定、市場北側用地の買収、市場北側用地の造成に向けた実施設計他。
▽スポーツ拠点施設の整備(3億200万円)=基本構想を踏まえて橿原公苑や医大新駅西側における新アリーナ等の施設の配置や詳細な整備に関する基本計画の作成と事業費及びスケジュール等を検討、医大新駅西側の文化財発掘調査等を実施。
【3つの責任をしっかりと果たすために】
▽リニア中央新幹線「奈良市附近駅」早期確定等(500万円)。
▽道路整備の加速化(262億6500万円、8年度~9年度債務負担行為174億1100万円)。
▽ならの道リフレッシュプロジェクトの拡大(28億6900万円、8年度~9年度債務負担行為15億円)=舗装の耐久性向上など。(各部局等所管別の主要建設事業は後日掲載)

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