一般記事
中部農林 百済川向地区ほ場整備事業
2023.7.28 近畿地方整備局
第2・第4四半期で2件の区画整理
用排水路、耕作道等の周辺整備も予定
特定農業振興ゾーンを整備
奈良県中部農林振興事務所は、広陵町百済「百済川向地区」において、ほ場の整備を進めている。
百済川向地区は、曽我川、曽根寺橋の東側付近の田園地帯で、令和2年3月に、県、広陵町、広陵町百済川向地区で農業振興に関する協定が締結、「特定農業振興ゾーン」の設定を受け、農地の集約や集落営農組織設立に向けた支援が行われる地域となっている。
「特定農業振興ゾーン」とは担い手の減少や、耕作放棄地の発生など、農業の抱える課題に県、自治体、地域の三者が協力して取り組み、ほ場の大区画化など、耕作条件の改善、高収益作物の産地化を図り、地域の特徴に応じたゾーンの計画を策定し、推進して行くもので、平成30年より行われている奈良県独自の取り組み。
同事務所は、農業生産基盤整備の側面から、ほ場の整備を担当しており、現在、昨年度発注分の「県営ほ場整備事業百済川向地区区画整理工(その1)」(整地工3.35㌶、道路工778.6㍍、用水路工656.1㍍、排水路工866.5㍍、整備工1式)を10月末、「県営ほ場整備事業百済川向地区区画整理工(その2)」(整地工1.70㌶)を8月末、第1四半期発注分の「県営ほ場整備事業百済川向地区区画整理工(その3)工事」(整地工0.93㌶)を9月末の工期で進めており、それに引き続いて、施工中区画の南側エリアにおいて、区画整理工を、第2四半期中に4.0㌶(工期約10ヵ月)、第4四半期に1.5㌶(工期約8ヵ月)を予定している。また、用排水路、耕作道等の周辺整備も、第3・第4四半期に発注する意向で準備を進めている。
同地区では、ナス産地の復活、集落営農の組織化を将来像として掲げており、ほ場整備により、水田・耕作地の大区画化、用排水設備、農道、畑地かんがい施設等の整備が進められることで、耕作放棄地が解消し、耕作地として機能を高め、高収益化が見込まれる。
また、耕作地の大区画化により、集落営農の組織化などへの寄与、ナスや軟弱野菜の畑作導入、新規就農者や法人へ農地斡旋への貢献も期待される。