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2050年の日本はどんな社会に 大阪・関西万博は関西の活性化の契機に
2022.5.24 その他
SDGs(持続可能な開発目標)の達成期限まであと5年というタイミングで開催される2025年の大阪・関西万博。そして、2050年と言えば、日本での温室効果ガスの排出をゼロ(カーボンニュートラル)にする年である。
今から、28年後の日本はどのような社会になっているだろうか。経済産業省の『2050年カーボンニュートラルに伴うグリーン成長戦略』によると、再生可能エネルギー(太陽光・風力・地熱等)の電源構成は現在の20㌫弱から50~60㌫を担う規模に成長している。
中小機構近畿本部長の中島康明氏によると、工場、事務所では、FA・ロボット・RPAによる自動化、デジタル化が進化し、輸送、移動機器は、電動化や自動運行が進み、燃料にはバイオや水素、空を見上げるとドローンが人や物を運んでいる。
自宅はスマートハウス(再生可能エネルギーの活用と蓄電)で、光熱費の大幅低減や大規模災害時でも電気の自給が可能になるなど、安心した生活が送れるようになる。また、サービスロボットが家事を行い、ヒートショック防止を始めとする家族の健康リスクの低減も図れるなど。テレワークは当たり前、自宅こそが快適な職場になっているかもしれない。
2050年の日本の人口は、1億192万人と推計され、今より17㌫ほど減少するが、社会全体の自動化、デジタル化が進むことで、観光など余暇を含む生活スタイルが大きく変わっていくでしょう。
大阪・関西万博は、「未来社会の実験場」と位置付けられており、SDGsのその先を見据えて、未来社会を一足先に実体験できるパビリオンやサイバー空間を活用したイベント等が企画されている。
1970年に開催された大阪万博は、日本の新技術・新製品を華々しくPRする機会であったが、大阪・関西万博は、2050年を見据えた関西一円の活性化の契機として、課題意識を共有する多様な人材が出会い、共創による課題解決に取り組むことで、イノベーションの創出につながる可能性など、開催の意義は非常に大きい。
(橋本)