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大規模広域防災拠点 2者で不動産鑑定評価 事業予定地の用地取得で

2021.6.15 県土マネジメント部

 奈良県大規模広域防災拠点整備課は、事業予定地において用地を取得する際の土地評価の参考とするため不動産鑑定評価について、大和不動産鑑定と大阪エンジニアリングを受託者に特定し、契約を締結して業務を委託した。また、造成設計と運用方針検討を日本工営で進めており、用地測量は天理技研とクライス技研に委託した。
 県土マネジメント部大規模広域防災拠点整備課は、公募型プロポーザルの「令和3年度奈良県大規模広域防災拠点不動産鑑定評価業務(その1)第1―用委―1号」は大和不動産鑑定奈良支社、「令和3年度奈良県大規模広域防災拠点不動産鑑定評価業務(その2)第1―用委―2号」は大阪エンジニアリング奈良支店を特定し、ともに849万5000円込(予定価格と同額で)契約を締結して業務を委託した。担当は整備推進係(電話0742―27―8037)。
 五條市に計画している奈良県大規模広域防災拠点を整備するに当たり、事業予定地において用地を取得する際の土地評価の参考とするため、不動産鑑定評価を行うもの。大規模な用地取得となることから、同一の土地評価を2者に委託して慎重を期すもの。
 評価基準に基づいて6者から提出された参加表明書と技術提案書を審査し、第1位は大和不動産鑑定を評価点90点で(その1)の、第2位は大阪エンジニアリングを評価点85点で(その2)の受託者に特定した。
業務場所は五條市阪合部新田町ほか。評価書作成の対象は宅地地域(現況は宅地)1ヵ所、山林地域(現況は山林)8ヵ所、その他地域(現況は雑種地)7ヵ所。委託期間4年3月25日(中間青果物は6月中旬をメドに提出)。鑑定評価書の価格時点は10月1日。
 近い将来発生が懸念される南海トラフ巨大地震等による大規模災害発生の際、県内被災地はもとより甚大な津波被害が想定される紀伊半島沿岸地域への支援拠点として、奈良県及び紀伊半島の中心部に位置する五條市に大規模広域防災拠点の整備を検討している。
奈良県大規模広域防災拠点の造成設計を日本工営奈良事務所に委託して進めている。これはⅠ期(5㌶程度の平場を有する広域防災拠点)、Ⅱ期(600㍍滑走路を有する大規模広域防災拠点)の基本設計及びⅢ期(2000㍍級滑走路を有する大規模広域防災拠点)の基本計画の修正と道路予備設計を実施するもの。運用方針検討も日本工営が担当。
整備効果の早期発現を目的として3段階に分けて進める予定。STEP1では広域防災拠点(約5㌶)を、STEP2で防災施設と複数の回転翼機の同時稼働が可能な600㍍級滑走路を有する大規模広域防災拠点を、STEP3で防災施設の充実と大量の物資人員を輸送な固定翼機の活用が可能となる2000㍍級滑走路を有する大規模広域防災拠点を整備する。
全体概算事業費を約600億円(第2期まで約150億円)とし、政府に対して緊急防災・減災事業の事業年度について「南海トラフ巨大地震等での対策が必要な期間」までの延長を要望していく方針。県防災統括室では、大規模広域防災拠点整備課と共同で令和3年夏を目標に「奈良県大規模広域防災拠点整備基本計画」を作成する予定。
また、奈良県大規模広域防災拠点用地測量業務は一般競争入札により委託した。2エリアに分け、東エリアは天理技研で事業用地取得のための用地測量(境界確認3・97㌶、境界測量3・97㌶、面積計算44・16㌶)、西エリアはクライス技研で事業用地取得のための用地測量(境界確認2・51㌶、境界測量2・51㌶、面積計算21・91㌶)を委託期間10月29日で実施する。

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